遺言
遺言とは、感謝の手紙だ。感謝の気持ちを具体的に財産の承継という形で表すものだ。また、相続人の間の紛争を防止することも目的だ。遺言がないと、相続人全員で遺産分割協議が必要になる。その際、相続人の間で争いが起こることがある。子供達が相続で骨肉の争いを起こすことは、悲しいことだ。従って、遺言は、感謝の気持ちを表すことと、紛争の防止だ。
法律的には、遺言とは、一定の方式に従ってされる相手方のない一方的かつ単独の意思表示であり、遺言者の死後の法律関係を定める最期の意思表示だ。遺言があると、遺言者の死亡によって、遺言の法律効果が発生する。
遺言作成が増加
日本公証人連合会の調べでは、公正証書による遺言作成は2010年で8.5万件、前年の7.8万件から大幅に伸びている。ここ数年増加傾向だ。
また、2010年の家庭裁判所が検認した公正証書以外の遺言は1.5万件で前年の1.4万件からこちらも増えている。
しかし、年間死亡者数が約120万人であることを考えると、遺言のある相続はまだまだ少数派だ。